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ヒスイ【性質・特徴】

性質・特徴


化学組成


翡翠は、「硬玉」(ヒスイ輝石、NaAlSi2O6)と「軟玉」(ネフライト、Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2)の2種類があり、化学的にも鉱物学的にも異なる物質である。宝石としての翡翠は50%以上のヒスイ輝石が含まれたヒスイ輝石岩を指す。それ以外のものは基本的には資産価値に乏しいとされている。本記事でも「翡翠」は、特に断わりのない限りヒスイ輝石岩のことを指している。

鉱物学的特徴


''詳細はそれぞれの項目を参照''; 硬玉 - ヒスイ輝石(jadeite、本翡翠、ジェイダイト、ジェダイト)
: 輝石|Na輝石の一種。イノ珪酸塩鉱物。化学組成:NaAlSi2O6。結晶格子|結晶系:単斜晶系。色:白色、淡紫色。モース硬度:6.5〜7。比重:3.25〜3.35。へき開・裂開:完全。結晶の形:単鎖型。; 軟玉 - ネフライト(nephrite、透閃石-緑閃石系角閃石の緻密な集合)
: 角閃石|Ca角閃石の一種。イノ珪酸塩鉱物。化学組成:Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2。結晶系:単斜晶系。色:白色、葉緑色〜暗緑色。モース硬度:6〜6.5。比重:2.9〜3.1。

堅牢性


硬玉はモース硬度が6.5〜7、軟玉は6〜6.5、と価値の高い宝石の中では硬度が低い。しかし翡翠は、硬玉も軟玉も、内部で針状〜繊維状の小さな結晶が複雑に絡み合った鉱物(ケイ酸塩#ケイ酸塩鉱物|イノ珪酸塩鉱物)であり、すべての鉱物の中で最も割れにくい性質(靭性)を持っている。ダイヤモンドは最高の硬度をもっているが、ある特定の角度から衝撃を与えると簡単に割れる。一方、翡翠は細かな結晶の集まりであるため、衝撃に弱い方向というものが存在しない。そのため翡翠の加工は難しい部類に属する。

翡翠の色


日本では翡翠は深緑の宝石という印象を持つ人が多いが、その他にも、半透明、白、桃、薄紫(ラベンダー)、青、黒、黄、橙、赤橙といった様々な色があり、大きく分けて、15色程度と言われる。化学的に純粋なヒスイ輝石の結晶は無色だが、翡翠は細かな結晶の集まりのため白色となる。また翡翠が様々な色を持つのは石に含まれる不純物や他の輝石の色のためである。翡翠の緑色には2つの系統あり、鮮やかな緑のものはクロムが原因であり、コスモクロア輝石の色である。もう一つの落ち着いた緑は鉄|二価鉄によるものであり、オンファス輝石の色である。同じ緑色でも日本と東南アジアでは好みが異なり、日本では濃い緑のものが価値が高く、逆に東南アジアでは色の薄いものが好まれている。ただしこれは比較的安価な石の事であって、やはりどの国に於いても最も珍重されるのは琅?クラスの石である。また、翡翠は半透明というイメージがあるが品質の良い石はトロリとしたテリのある透明感がある。緑の次に人気の高い「ラベンダー翡翠」は、日本のものはチタンが原因でありやや青みがかってみえる。またミャンマー産のものは鉄が原因であり紅紫色が強い。黄、橙、赤橙は、粒間にある酸化鉄の影響であり、黒色のものは炭質物が原因である。これらの色の翡翠は一般的には資産価値がない。日本では橙、赤橙系の翡翠は産出されていない。青は、ヒスイ輝石には存在せず、主にオンファス輝石の色によっている。また、日本の翡翠中から見出される青い鉱物は、糸魚川石(SrAl2(Si2O7)(OH)2・H2O)という新鉱物であることが発見されている。

翡翠の成因


翡翠が産出されるところは全て造山帯であり、翡翠は主に蛇紋岩中に存在する。蛇紋岩は地殻の下のマントルに多く含まれるカンラン岩が水を含んで変質したもので、プレート境界付近で起こる広域変成作用の結果としてできる岩石である。一方のプレートが他のプレートの下に潜り込むことにより広域変成作用が起こり、同時に激しい断層活動で地上に揉みだされることにより蛇紋岩は地表付近に出現する。その途中でアルビタイト(曹長岩)やハンレイ岩|変はんれい岩、玄武岩|変玄武岩を取り込むことがあり、それらが高い圧力のもとでナトリウムやカリウムを含んだ溶液と反応して翡翠に変化したと考えられている。曹長石に高い圧力をかけることで起こる、NaAlSi3O8 = NaAlSi2O6 + SiO2という固相反応があることから、ヒスイ輝石は低温高圧でできると考えられてきたが、実際には翡翠中には石英がほとんど存在せず、ゼオライト|沸石類のような低圧鉱物との共生も見られることから、詳しい成因については今後の研究が待たれている。

人工合成石


1984年にGE(ゼネラル・エレクトリック社)が人工的な合成に成功。ナトリウム、アルミニウム、酸化シリコンを混合し、1482℃、圧力120万kg/cm2 の条件下で、直径6.25mm×高さ12.5mm の円筒状結晶を得ている。ただし、宝飾用のものを合成することは現在のところ困難である。

Quotation:Wikipedia - Article - History  License:GFDL

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